巨大な重機を巧みに操り、 大型構造物の杭を作るクレーンオペレーター。
技術で社会を支える仕事は、家族にも自慢したくなるほど誇らしい。
- 杭工事ひと筋23年。あらゆる現場を攻略
基礎杭を施工する工事は、現場の広さや土質、また周辺の環境によっても、難易度が変わります。
さまざまな条件を考慮して想定した通りにきちんと納め、元請企業から「やっぱり、植田基工さんは違うね」と評価されたときは自分たちの仕事をとても誇りに思います。
とくに複数の施工班(施工会社)と同時に施工する場合など、同じ現場に同業他社さんがいるときは、いつも以上に燃えますね。
他社さんの作業を観察し、万一、苦慮している状況があれば、対策を練って必要な準備を入念に行います。そしてどこよりもスムーズに杭工事を終えられたときは、満足感でいっぱい。
その成果が次の仕事につながることも大きな喜びです。
都市部のランドマークとなるような建築物など、大規模案件できちんと自らの役割を終えられたときは、大きな達成感がありますね。基礎工事の様子がメディアで紹介された際に自分のクレーンが映ったときや、完成した建物の前を通ったときには、子どもに自分の仕事の話ができるので、それもまた大きな喜びです。携わった仕事の一つひとつが良い思い出として残っています。
後輩の育成に一層力を入れていきたいですね。上司としてきちんと指導することはもちろんですが、遠い存在にはならないよう、距離感を大切にしています。遠方の案件では出張が続くこともあり、家族よりも多くの時間を過ごす仲間たちです。良い人間関係を築きながら、若い子たちを大事に育てていきたいと考えています。
クレーンオペレーターになるまでの7年間は、手元工でした。いわゆる下積みの時代が、自分の中でも一番努力した時間だったと思います。 いつクレーンオペレーターに任命されても良いよう、常に準備していましたね。休憩時間に機械が空いていれば触らせてもらい、何度も練習を重ねました。知識や技術を深め続ける姿勢は、今も変わらず大切にしています。
夢を叶えるには、努力が必要。どんなに時間がかかっても、
努力は必ず、いつか実を結ぶときがくる。
若い頃に掲げた目標は、「クレーンオペレーターになること」でした。当時は、仕事を丁寧に教えてくれるような時代ではありません。私にできることは、先輩の技を見て盗み、教えを請い、ひたすら練習をすること。認めてもらうために必死でしたね。今思うと長い下積み時代でしたが、必ず夢を叶えられる日がくると信じていました。手元工からクレーンオペレーターになれたときは、本当にうれしかったです。同時に班を預かる責任を感じ身の引き締まる思いでした。もちろんオペレーターになったあとも、また新たな目標に向けて努力を重ねました。自分を信じて努力することは、とても価値のあることだと思います。